平成15年度 介護保険施設等実地指導の結果についての答弁

別紙

1.第4運営に関する基準11指定介護療養型サービスの取扱方針

指導内容 1-(4)

(4)入院患者等の生命または身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体拘束その他入院患者の行動を制限する行為を行ってはならない。しかし、当該施設において車椅子からずり落ちたり、立ち上がったりしないようにベルトをつけている身体拘束行為が見られる。改善を図ること。

指導に対する当院の回答

 当院はリハビリテーション専門病院として、患者のADL、QOL向上の方策を日夜模索し、検討し実施してきた。当院の基本方針のひとつとして、患者の自立度の向上があげられる。患者の自立度の向上は単にADLの向上だけではなく安全面に配慮した自立が必要であり、QOL向上のためには自他共に安全で快適なものでなくてはならない。

 長期臥床患者はADLの低下のみならず、呼吸機能の低下による昜感染、圧迫皮膚面の褥創等、QOLを著しく低下させ要介護度が上がっていくことになる。そこで、当院では長期臥床患者であっても起立訓練を行い、ADL、QOLの向上と積極的に介護度の軽減に努めている。

 指摘があった患者2名のうち1名は長期臥床によりADLの著しい低下があったため、当院入院を機会に起立訓練を行い車椅子坐位訓練ができるようにようにしてきた。患者は自力による姿勢保持が困難で咳反射という予測不可能な因子により前傾姿勢となり転落の危険性があるため移動時、坐位保持時に限り安全ベルトを使用している。

 もう1名は当院にてリハビリ訓練の結果、車椅子での自力駆動が可能なレベルにあるが、依然前傾姿勢で駆動を行い、また、認知能力低下があるため、頭部から転落する恐れがあり車椅子駆動時の姿勢保持を目的として安全ベルトを使用している。

 患者を起こすこと、自立させることはすべてリハビリテーションの一環として行っており、患者の自立に向けた安全な訓練のためのものである。このような行為が患者の行動制限に当たるものなのかご指導いただきたい。また、安全確保と身体拘束の違いについての見解もいただけたら幸いである。

回答に対する答弁

 実地指導については客観的な判断に従って行っている。抑制に関しては現在も相当数の施設において入院患者等の生命または身体を保護するため緊急やむを得ない場合以外にも、業務や人員の都合で身体拘束その他入院患者の行動を制限する行為を行っている。

 このような施設について速やかに改善できるよう指導を行っているが、貴院のような理由により車椅子でのベルト使用であればその旨を是正改善報告書に明記し、必ずしも改善を図る必要はない。

指導内容 1-(7)

(7)身体拘束を行う場合にはその態様及び時間、その際の入院患者の心身の状況ならびに緊急やむを得ない理由を主治医が診療録に記載すること。

指導に対する当院の回答

 身体拘束に関しては検討委員会において主治医、看護師、訓練士がそれぞれ評価し、協議の上行っている。また、拘束後も定期的に経過観察と再検討を行い、

(1)身体拘束評価表

(2)緊急やむを得ない身体拘束に関する経過観察・再検討記録

(3)緊急やむを得ない身体拘束に関する説明書

を別紙として診療録に残している。この記録には前述の身体拘束にかかわる記録上、必要かつ十分なものと思われるがさらに診療録上に記載が必要なのかご指導いただきたい。

回答に対する答弁

 身体拘束、抑制等の指示は主治医において行うことである。従って、投薬、処置、検査と同様に診療録にその記載を行ってほしい。