薬剤科

 業務実績(2023年度)

  • 外来(院内):0.52枚/日
  • 外来(院外) :5.27枚/日
  • 院内処方枚数 :21032枚/年
  • 注射処方枚数 :1189枚/年
  • 服薬指導件数 :1625件/年(算定別)

※※:現在、薬剤師募集しております。
(業務内容の見直し及び業務拡充のため)
詳細、見学等は、事務長又は薬剤科へお気軽に連絡ください。

〇中庭にリハビリテーション用のスペースが増設されました。
薬局窓口前の中庭スペースを利用して、患者様用のリハビリテーション訓練コースが設置されました。階段やスロープなど歩行訓練には欠かせない訓練スペースになっており、自立生活に向けたリハビリテーションが行われております。

〇【外来にてボツリヌス療法を行っております】
外来で、脳卒中の後遺症などの痙縮に対してボツリヌス療法を行っております。
脳卒中の後遺症、頭部外傷、脊椎損傷などが原因で、痙縮という症状があります。筋肉が緊張しすぎて、手足が動かしにくい、勝手に動いてしまう状態のことです。痙縮では、手指が握ったままとなり開こうとしても開きにくい、肘が曲がる、足先が足の裏側のほうに曲がってしまうなどの症状がみられます。痙縮による姿勢異常が長く続くと、筋肉が固まって関節の運動が制限され(これを拘縮といいます)、日常生活に支障が生じてしまいます。また、痙縮がリハビリテーションの障害となることもあるので、痙縮に対する治療が必要となります。
ボツリヌス療法では、ボツリヌス菌が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を成分とする薬を筋肉内に注射し、筋肉を緊張させている神経の働きを抑える作用により、筋肉の緊張をやわらげることができます。ボツリヌス菌そのものを注射するのではないため、ボツリヌス菌に感染する心配はありません。
薬剤科では、ボツリヌス療法で使用する注射薬の管理、情報提供等を行っております。

〇【福岡国際会議場で行われた第29回日本医療薬学会年会で2演題発表させて頂きました。】(別途掲載ページ末尾)

薬剤師の倫理規定

薬剤師の倫理規定
(日本薬剤師会によって平成9年10月24日に制定) 薬剤師倫理規定は、私達薬剤師が遵守するべき倫理規定です。
次の文章は薬剤師倫理規定の前文です。
薬剤師は、国民の信託により、憲法及び法令に基づき、医療の担い手の一員として、人権の中で最も基本的な生命・健康の保持増進に寄与する責務を担っている。
この責務の根底には生命への畏敬に発する倫理が存在するが、さらに、調剤をはじめ、医薬品の創製から供給、適正な使用に至るまで、確固たる薬の倫理が求められる。
薬剤師が人々の信頼に応え、医療の向上及び公共の福祉の増進に貢献し、薬剤師職能を全うするため、ここに薬剤師倫理規定を制定する。
本文は10か条からなっています。
第1条
薬剤師は、個人の尊厳の保持と生命の尊重を旨とし、調剤をはじめ、医薬品の供給、その他薬事衛生をつかさどることによって公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって人々の健康な生活の確保に努める。
第2条
薬剤師は、常に自らを律し、良心と愛情をもって職能の発揮に努める。
第3条
薬剤師は、薬剤師法、薬事法、医療法、健康保険法、その他関連法規に精通し、これら法令等を遵守する。
第4条
薬剤師は、生涯にわたり高い知識と技能の水準を維持するよう積極的に研鑽するとともに、先人の業績を顕彰し、後進の育成に努める。
第5条
薬剤師は、医療の担い手として、常に同僚及び他の医療関係者と協力し、医療及び保健、福祉の向上に努め、患者の利益のため職能の最善を尽くす。
第6条
薬剤師は、常に医薬品の品質、有効性及び安全性の確保に努める。また、医薬品が適正に使用されるよう、調剤及び医薬品の供給に当たり患者等に十分な説明を行う。
第7条
薬剤師は、地域医療向上のための施策について、常に率先してその推進に努める。
第8条
薬剤師は、広範にわたる薬剤師職能間の相互協調に努めるとともに、他の関係職能をもつ人々と協力して社会に貢献する。
第9条
薬剤師は、職務上知り得た患者等の秘密を、正当な理由なく漏らさない。
第10条
薬剤師は、その職務遂行にあたって、品位と信用を損なう行為、信義にもとる行為及び医薬品の誤用を招き濫用を助長する行為をしない。
 私達は、日本薬剤師会で定められた倫理規定を遵守し、患者様の安全な薬物治療に貢献していきます。

◇薬剤科は1階あります。
(目の前の中庭スペースでは晴れの日に患者様が歩行のリハビリテーションを行っています。)

調剤業務

昨年度の外来の院内処方枚数は1日平均5枚以下となっております。
院内処方箋には、患者様の最新検査データやアレルギー情報、個別の調剤指示等も閲覧できるレイアウトを採用しており、高齢患者様における用量用法や薬剤の選択等に迅速に対応できるよう努めております。


◇調剤棚は薬効順にならべ、インデックス更新なども随時行っているのでわかりやすい。


◇在宅復帰に向けた患者さんの服薬コンプライアンス向上にあわせた薬袋のレイアウトを導入致しております。

◇患者さんの服薬歴の確保としてお薬手帳の配布や記載を致しております。また、必要に応じて血圧手帳や糖尿病連携手帳の取得も致しております。

◇一包化した薬剤の被包に印字される文字のレイアウト等を変更することで以前よりも見やすいレイアウトへ変更いたしました。

散剤分包機は、二円盤式で使いやすいです。(電子カルテと連動)

錠剤分包機は、136種類の薬品を使用しています。(電子カルテと連動)

病棟業務

入院時持参薬、他院で処方されたお薬の確認、自宅で余った残薬整理を行っています。入院中には薬剤情報提供書などを用いて、患者様やご家族の薬識向上を目指した取り組みを行っております。リハビリテーションならではの在宅復帰に焦点を合わせた業務を行っております。

医薬品情報管理業務

DI室に配置してあるインターネット末端を利用し、厚生省ホームページ、医薬品医療機器情報提供ホームページ、各種製薬メーカーホームページ等から最新情報を収集し、情報提供しております。また、電子カルテ上で院内採用薬、ハイリスク薬や添付文書等の閲覧をできるように整備しています。更に毎月PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)から提供される医薬品安全対策情報(Drug Safety Update)も随時電子カルテ端末での閲覧が可能になるように毎月データのアップデートを行っております。
毎月、薬剤科から職員に向けた医薬品安全使用の為の情報として電子カルテの掲示板に薬局からのお知らせとを提供しています。

TDM業務

TDMは、Therapeutic Drug Monitoringを略記したもので、血中の薬物濃度を指標にして治療管理を行うことを言います。
患者様に投与された薬物が、体内にどのくらいの量があるのかという値(薬物血中濃度)をもとに、それが今後どのように変化するのか推定計算し、最も適した濃度になるよう患者様一人一人に対する投与量や投与間隔を解析することを薬物血中濃度解析といいます。
体内での薬の動き(薬物動態)は、患者様毎に異なります。精密な薬物量の管理が必要な薬剤に関して、薬剤師が薬物血中濃度解析を行い、より適した薬物の投与量や投与間隔を医師へ伝えることが大切です。患者様が薬の効き過ぎを(過量投与)になることを未然に防ぐことや、薬が効果的に作用するように治療の手助け行っております。
薬剤師にとってTDM/薬物動態領域の知識と実用は不可欠です。しかし、新人薬剤師が病院での業務を習得する事や薬学部学生の臨床実務実習等において、この領域での訓練の場を実践も交えて提供・教育できる病院は、相対的に不足しています。

チーム医療に参画しています

  • 多職種合同カンファレンス
    毎朝及び毎週火曜日午前中、チーム医療の一員として多職種による合同カンファレンスに参加し患者情報の共有、医療安全の向上に努めています。
  • 安全対策委員会及びセーフティーマネージャー委員会
    月に各1回の会議で、部署におけるヒアリ・ハットの共有ならびに分析及び共有をすることで、院内での医療安全の向上に努めています。
  • 感染対策委員会及びICT委員会
    月に1回の会議にむけて院内での抗菌薬使用量から抗菌薬使用密度、DOT(Days of Therapy)等を算出して集計し、院内の感染制御と環境改善に貢献しています。また、院内では指定抗菌薬は使用届出制度で行っています。

自己研鑽として

第29回日本医療薬学会年会に参加発表(2019年11月2日~5日福岡国際会議場)


『回復期リハビリテーション病院』~医薬品費に関する報告~』

『回復期リハビリテーション病院における疑義照会の実態調査』